炊いたご飯の水分を、赤外線水分計で測ってみた。
- 事例紹介
炊飯米の水分測定
日本人のお米の消費量が減り続けているなか、中食・外食におけるお米の需要が増しています。
ご飯をお弁当やおにぎりに加工するなどの場合、品質管理をするためにご飯(炊飯米)の水分を測っています。
水分測定の方法もいくつかありますが、今回は、羽毛の水分測定に続き、赤外線水分計「FD-720」で測っていきます。
試料作成のポイント
ご飯のような、水分を多く含むもちもちとした試料は、試料の下準備が必要になります。
例えば、ご飯を丸めたまま測定してしまうと、表面水分のみが蒸発し焦げついてしまい、内部の水分が閉じ込められてしまうので正確な水分測定ができません。
全ての試料で言えることですが、試料皿にできるだけ平らに薄く均等に広げることが、正確測定のための大きなポイントです。
炊飯米の試料作成
まずビニール袋などに入れ、粒があらかた潰れるくらいまで練ります。
試料皿の上に一定量を置き、ラップをかぶせます。今回は、小さめの一口大のご飯を置きました。7g弱でした。
ラップの上から、ローラーで薄く伸ばしていきます。
試料皿が透ける程度に薄く伸ばせました。ラップを外します。薄いので常温でも水分が飛びやすくなっています!
水分が飛ばないように、速やかに水分計にセットします。
水分計で水分測定を開始します。
しばらくすると、測定が完了します。
今回は、AUTOモード(0.05%)・130℃の設定で測定しました。試料は6.867gでした。
結果は、水分58.25%、測定時間18分でした。もちろんサンプルの質量、状態等によって水分値や測定時間は変化しますので、あくまで参考として見てくださいね。
炊飯米の水分測定は少し手間がかかりますが、正確な水分測定するためには不可欠なものですので、手順を覚えて測定するようにしましょう。
ライター:K.OKAWA
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