羽毛の水分を測ってみた!<羽毛測定キット>
- 事例紹介
羽毛の水分測定
めっきり寒くなってきました。暖かいアウターが手放せない季節です。
そこで今回は、高級布団やアウターに使われている「羽毛」の水分を測ってみます。
羽毛の特性として、含まれる水分は平衡を保ちます。
つまり外気の湿度により内部の水分を出したり、内部に取り込んだりするのです。
そのため売買の時には、基準となる含水率の時の質量を元に取引されます。
ここで基準となる含水率に違いがあると、高級な羽毛の取引にもかかわらず、水を取引してしまっていることになり重大な問題となります。
つまり羽毛にとって、水分測定は欠かせないものなのです。
測定方法
早速水分を測定します。
今回は、ケツトの赤外線水分計標準モデルの「FD-720」を用います。
オプションのアミ付試料皿「FW-B130」と、羽毛にはさらに別途「羽毛測定用ネット」を使います。アミ付試料皿を使用する場合はハンドラが使えないため「試料皿ホルダ」と、サンプリング時に「電子はかり」もあると便利です。
「アミ付試料皿 FW-B130」「羽毛測定用ネット」「電子はかり」「試料皿ホルダ」
最初に、アミ付試料皿と羽毛測定用ネットを水分計にセットして、テアー(ゼロ点)を取ります。
羽毛測定用ネットに羽毛を詰めていきます。羽毛は非常に軽く、辺りに舞い散ってしまうため、袋の中で詰めるといった工夫が必要です。
今回は、ネットがふっくら膨らむほど詰めて、1.4gでした。最少0.5gあれば測定できますが、多いほど試料の代表性が上がるため、1.0g以上はサンプリングすると良いでしょう。
また、他の多くの試料のように、水分計に載せたまま質量を測りながらサンプリングすると、羽毛が舞ってしまい作業が難しくなるため、水分計に載せる前に詰めておくのをおすすめします。
水分計にセットして、質量が安定し安定マークが表示されたら「測定」キーを押し、測定開始です。
しばらくすると、測定が完了します。
今回は、AUTOモード(0.1%)・70℃の設定で測定しました。
結果は、水分13.31%、測定時間8分30秒でした。もちろんサンプルの質量、状態等によって水分値や測定時間は変化しますので、あくまで参考として見てくださいね。
羽毛に限らず、質量の軽い試料の水分測定はコツがいります。
測定に関するノウハウも併せて提供いたしますので、こんなものどうやって測るのかな?と思ったときには、お気軽にこちらからお問い合わせください。
ライター:K.OKAWA