ベトナムからやってきた、緑の米「コム」その1
- 米ラボ
ベトナムの秋の味覚といえば、そう「コム」ですね!
ブームの兆しが見えているような、見えていないような。みなさん全くピンときていないあたり、おそらくブームはこないが正解っぽいですが、そんな「コム」が今ここにやってきました。
ある時「どうやらベトナムには成熟していない緑色の米を食べる風習があるらしい」という話を耳にしました。緑色の米、日本では青未熟粒と言われて好まれないお米が、所変われば品変わる、敢えて食用にしているとのこと。
また、緑の米を刈り取るということは通常の米の収穫前の時期なので、ベストシーズンは秋の初めになります。
その緑色の米こそ「コム」なのです。
旬のコムが今、謎のベールを脱ぎますので、渾身のレポートをお伝えします。
開封
新聞紙に包まれて、青い穂がリボンのように上品にかかっています。
新聞紙の中に、葉に包みが入っています。もちろんこの中にはコムが入っています。葉はクワズイモの葉だと思われます。葉っぱのいい香りがします。
葉っぱを開くと、青々とした「コム」が現れました!
粒には粘りがなくパラリとしています。きな粉のような香りがします。
日本では好まれない青未熟粒ですが、現地ではヤングライスと説明されます。青いことに関しては悪い印象が無いようです。
そういえば、ベトナムではパパイヤも未熟な青パパイヤを調理して食べたりしていますね。未熟のものと完熟のもの、2度楽しむ食文化があるのかもしれませんね。
青未熟粒がスイーツに
コムの作り方は、若いもち米を収穫して籾のまま炒り、香りが出て柔らかくなったら脱穀し、平らに潰して出来上がりです。
元々は北西部の村で新米を祝う祭で食べるものだそうです。そのまま食べるのが美味しいとされていますが、砂糖と一緒に炒めてお菓子にしたり、豚肉と合わせて調理したりするようで、お供え物にもなっているそうです。日本でも、この時期にはおはぎ、お団子といった、お米由来のお供え物があります。ルーツは同じかもしれないと想像しますが、やはり緑と白の違いは面白いものです。
実際に食べてみましょう!
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ライター:K.OKAWA