#はかる/第一回はかる1グランプリ観覧レポート
- ケツトラボ
2024.11.01
2024年9月18日。
国内最大級の計量計測展「INTERMEASURE 2024」にて、斬新なお笑い賞レースが催されました。
その名も、「はかる-1グランプリ」。
ネタ披露後、拍手の量を「はかり」、一番大きな値の出た人が優勝です。
面白さを数値化して審査する、なんとも未来的な賞レースです。
はかる1グランプリ当日の模様は、2024年12月27日までの期間限定で視聴可能です↓
審査員は株式会社リオン様の騒音計。
同社のアコースティックカメラによって、笑い声をサーモグラフィのように可視化する試みも行われました。
笑いが爆発すれば真っ赤に、スベれば冷え冷えとした真っ青な画面になります。
12時。盛大な拍手と共に第1回はかる−1グランプリが開幕しました。
司会の合図で、芸人さんたちが続々と壇上へ上がっていきます。
今回の出場者はこちら!
☆きしたかの
☆サスペンダーズ
☆ジグザグジギー
☆寺田寛明
☆パーパー
☆ひつじねいり
M−1やキングオブコントなどの賞レースで結果を残した、マセキ芸能社の実力派!
同じ事務所同士、終始アットホームな雰囲気が心地いいライブでした。
この日のために作った新ネタ、持ちネタに「はかる」を巧みに入れ込んだネタ…
賞金20万を前に、趣向を凝らしたネタ同士が競り合います。
中でも私は、寺田寛明さんのネタが好きでした。
披露したのは、はかる-1にちなんだ「新しい単位」という新ネタです。
はかることに必要不可欠な単位。
単位が付くことで数字が意味を持ち、何らかのイメージと気持ちを想起させます。
そこで寺田さんは、誰しも経験したことのある形容しがたい気持ちに、新たな単位をつけていきます。
例えば、
めんどくささの単位=1md
旅館ぽさの単位=1旅館
などなど…
ここで持ち出される事例が、
大江戸線の乗り換え = 700md
10秒くらいで止まっちゃうから定期的にレバー押さないといけないシャワー = 3旅館
といった絶妙に身に覚えのある感覚を突いており、観客のツボを刺激します。
特に、旅館ぽさから派生して
顔も洗っていいハンドソープ = 4ビジネスホテル
と、ビジネスホテルっぽさを単位付けし始めた辺りから、大きな笑いが起こっていました。
各々出張先での思い出が想起されたのでしょうか。
単位をつける意味とは何か吟味し、お笑いに昇華させ、観客の共感もがっちりとつかむ、その柔軟性と想像力に感動しました。
そして栄えある優勝を勝ち取ったのは…
ジグザグジギーさん!!
キングオブコントファイナリストの実力が会場を惹きつけました!!
騒音計の値は92.2デシベル!
夏の終わりに、セミの鳴き声よりも大きな拍手が巻き起こりました。
ネタ前のトークからネタ終わりまで、終始会場を盛り上げ、劇場と相違ない楽しさを届けてくださいました。
「はかる」というテーマをおざなりに、定番の営業ネタをほぼ変えず勝負するという暴挙に出たため、
出場者から同じくらいのブーイングを受けておりましたが、
それも含めてお笑いライブっていいなと思わせてくれる王者でした。
こうしてはかる-1グランプリは、会場満席、立ち見も大勢の大盛況で幕を閉じました。
出場者の方々にも楽しんでいただけたようで、各種SNSやラジオなどで話題に出してくださっております。
余談ですが、お笑い好きとして企画側で芸人さんたちをサポートできるのも得がたい体験でした。
第2回の開催を心より期待しております。
ライター:ニッポンのシャリ