ケツトジャーナル

大豆育成記(後編)

    • 豆ラボ

2023.2.3

こんにちは!

記念すべき豆ラボスタートのテーマ、「大豆育成記」後半戦になります。

※前編はこちら→大豆育成記(前編)

 

前回は発芽をし、7月1日に間引きを行ったところで終了となっていました。

6月25日に播種してから約1週間で青々と育ったことになります。はやい!

ちなみにバケツイネ育成記では、

1週間では籾から2センチくらいのヒゲが生えただけ(しかも土じゃなく、ただの水を張ったざるの中で)でした。

土にも植えていません。

 

さて、間引きから数日が経った7月5日の様子がこちらです。

 

 

分かりますかね?

雑草も生えてきていて見つけづらいかと思いますが、大きな葉を広げてきれいな一列になっています。

 

近くで見ると双葉が葉っぱらしくなり、更にその中から新しい次の葉が出てきています。

そして間引きとなったベンチ入り控え選手の様子はこちら。

 

 

 

・・・( ^ω^)

控え選手の方が元気じゃないか・・・?( ^ω^)

 

もちろん遅い選手もいますが、パッと見、これは選手交代か?と思うやつもいます。

 

スタメンは広い花壇でのびのび成長している一方(それはそれで成長しそうだが)、

控え選手は狭いポッドの中で熾烈な生存競争(日光をより浴びようとする戦い)を繰り広げ、

互いに切磋琢磨し合うことでスタメン以上の成長率をみせているかのよう・・・(笑)

 

色々と考えましたが、監督として、チェンジの決断は先送りにしました。

慎重なプレーを心がけ、もう少し様子を見ようと思います。

 

・・・と思ってからわずか4日後、7月9日のことです。

 

 

た、倒れている!

あと根元の葉が片方なくなって(かじられて?)いる!

鳥よけ用のネットはしていたので、鳥とも断言は出来ない・・・。

ネズミ?

昆虫の類?

あるいはネットの上から鳥が体重をかけていたらネットをしていてもこの状態になっているかも?

 

原因は全く分からないのですが1選手負傷により交代!控え選手の出番!

 

 

相変わらず控えは元気です。

 

このポッドから植物1つを抜いて花壇に植え替えるだけの作業と考えていましたが、

想像以上に根っこが張っていて、根を傷つけないように取り出すのが大変でした。

次からは1個のポッドに全部植えるのはやめようと心に誓いました・・・。

 

それから約1週間は何事もなく7月20日になりました。夏休みが始まりますね。

 

 

 ようやく雨の日も少なくなり、晴れてくるようになりました。

 が、しかし・・・

 

 

食べられているシリーズ第二弾!

1週間前のものと犯人は違うような気はします。

今回は虫類のような?

ちなみにバケツイネ育成記も大豆育成記も、

農薬は一切使用していないので虫に好き放題されるがまま状態です。

 

葉の裏などを確認しても犯人は見つからず。

何か対策するのは、肉眼でもよく分かるくらいの発生をしていたらでいいか、とそのままにしました。

また、成長点(伸長している先っちょ)がやられているわけではないので、

控え選手との交代は見送り、もう少しこのまま頑張ってもらうことにしました。

他の部分はとても元気で問題なさそうなので・・・。

 

 

7月29日、この日はなんと花が咲いておりました!

 

 

小さい!かわいい!

大豆は咲いた瞬間に自分の花粉で受粉をするので、

このまま放っとくだけで実が出来ます。

 

余談ですが、これはイネでも同じことが起こります。

では新しいお米の品種を作るのにA品種にB品種の花粉で受粉させて、

とよく聞きますがどうやって受粉しているのでしょう?

花が咲いた瞬間から自分自身で受粉してしまうのですから、B品種の花粉が入る余地はなさそうですよね。

疑問に思った方はケツトジャーナル過去記事「越のリゾット」開発物語をぜひご覧ください!

 

大豆のお話に戻りましょう。

それから次々と開花していき、開花からちょうど1か月が経ちました(8月20日)。

 

 

割愛してしまいましたが、大豆は上に上に伸ばして成長させる必要がないので、

開花がある程度確認出来たらそれより上の茎は必要ないのでジャキンと切断します。

ですので背丈はこの写真以上に伸びないようになっており、とても手軽で嬉しいです。

 

そして近くをよーく見てみると・・・

 

 

鞘ができていました!!

すごーい!小さな枝豆だ!(はやくビールが飲みたい!)

このまま無事に成長してくれるのを祈りたいところですが、同時に厄介な存在も見つけてしまいました。

 

 

マルカメムシです(恐らく)。

大豆の植物自体に付いているのは見つけられなかったのですが、鳥よけに覆っているネットに1匹付いていたのです。

ただ気持ち的には、

「1匹いたら100匹いると思え」で有名なゴキブリ鉄則が頭をよぎります。

とりあえずこの1匹には天国へいってもらいました。

 

そして9月17日、ついに収穫の日がやってきました。

 

 

カメムシはどうなったかというと、

6品種中、丹波の白大豆にやたらと大発生する事態に(写真自主規制)。

ただ、茎に付いているだけで実の食害などはほとんどありませんでした。

 

 

無事にたくさん実りました。

 

ジョキンと切って鞘を収穫し、無事枝豆として美味しくいただくことができました。

 

かれこれ、6月末に植えてからわずか3ヶ月というはやさ。

本来は5月植えの8月収穫くらいが理想かなとは思いましたが、6月植えでもなんとか育ったようです。

初豆ラボ記事としてどうなることかと不安もありましたが、

今回の大豆育成記は無事成功を収めました!

 

大豆って成長はやいな、

花って紫色なんだな、

茎上部は切断してしまっても育つんだな、

うちでも育ててみようかな・・・、

豆ラボはそんな感想を持って豆のことを少しずつ知ってもらえる機会であれば嬉しいです。

 

ちなみに、控え選手の元気が良かったのは最後まで謎でしたとさ。

ライター:さちのか

 

 

【参考資料】日本植物生理学会HP https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=2132

 

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